後立山(長野/富山) 針ノ木岳(2820.7m) 2019年7月29日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 0:53 扇沢−−1:19 車道を離れる−−1:37 鳴沢−−1:55 赤沢−−2:01 大沢小屋−−2:31 雪渓に乗る(標高1850m付近) 2:38−−3:26 雪渓上端(標高2270m付近) 3:29−−4:03 針ノ木峠−−4:50 針ノ木岳 6:00−−6:44 針ノ木峠 6:47−−7:21 雪渓に乗る 7:23−−7:40 夏道 7:47−−8:14 大沢小屋−−8:18 赤沢−−8:34 鳴沢−−8:48 車道−−9:08 扇沢

場所長野県大町市/富山県中新川郡立山町
年月日2019年7月29日 日帰り
天候曇。山頂はガス
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場扇沢最下段に市営無料駐車場あり
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望ガスが無ければ大展望
GPSトラックログ
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コメントある程度天候を期待して山頂で日の出を迎えるべく今年初の針ノ木岳に向かったが、残念ながら山頂はガスの中で展望皆無。好天ならば蓮華岳にも足を延ばすつもりだったが蓮華岳もガスの中で今回はパスした。高山植物の開花は真っ盛り


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無料駐車場。下山時は満杯だった 工事車両用トンネルへつながる車道入口ゲート
車道から離れて登山道へ 年中無休の湧き水。水量多い
雪渓末端 雪渓上端
最終水場 雪渓横断
針ノ木峠 テントの明かり
蓮華岳を見る。もうガスがかかってしまった この雪は踏むことなく登山道は左へ
針ノ木岳山頂。ガスで展望皆無 気温は+8℃。寒い
針ノ木小屋 蓮華岳もガスの中のまま
針ノ木峠から南を見ている 針ノ木小屋
針ノ木峠から北を見ている 針ノ木峠直下は夏道
左岸の夏道を下る 雪渓横断
最終水場 往路ではここで夏道に。下山は右岸の夏道(秋道)を下った
雪渓に沿って夏道(秋道)が伸びる ここから雪渓に乗る
雪渓上は冷たい風が吹き降りる 平日でも結構な人数が登ってくる
雪渓末端 雪渓末端から見上げる
左岸の夏道(秋道)を下る 大沢小屋
赤沢。水が流れていた 湧き水
鳴沢は水が無い 最も車道に近い沢も枯れている
車道合流 工事車両用トンネル
トローリーバスを電気バスに改造したらしい 工事車両が路線バスとは別の入口へ
ゲート 登山指導所に人が入っていた
扇沢駅は大賑わい 有料駐車場には車の列が。平日なのだが・・
泊りがけで山に入るのはちと厳しい料金 こちらは無料駐車場
イワオウギ
ミヤマオダマキ イワベンケイ
タカネシオガマ ミネウスユキソウ
たぶんミヤマアキノキリンソウ コケモモかコメバツガザクラ
ミヤマクワガタ
クモマスミレ タカネヤハズハハコ
ゴゼンタチバナ
ミツバオウレンだと思う イワツメクサ
コイワカガミ シナノキンバイ
ベニバナイチゴ ツガザクラ
アオノツガザクラ キバナノコマノツメ
ミヤマカラマツ
ミヤマダイコン チングルマ
ハクサンシャクナゲ イワギキョウかな
ミヤマダイモンジソウ ヨツバシオガマ
キバナノコマノツメ ミヤマキンバイっぽいが標高が低いところで見た
オオバギボウシ
シモツケソウ
ニッコウキスゲ。雪渓末端付近 エゾシオガマ。確かにシオガマの形をしている
ニガナの仲間だと思う 白いニガナ


・台風崩れの熱帯低気圧が通過し、いよいよ梅雨明けで好天が期待できると予想。ただしまだ大気の状態が不安定で午後は雷雨とのことで、またもや日帰りにすることに。

・行先は久しぶりの針ノ木岳とした。この時期なら峠直下の急傾斜区間の雪は解けて夏道が出ているはずで、ピッケル無しの軽アイゼンで雪渓を登れるだろう。また、針ノ木峠〜針ノ木岳山頂に至る間の稜線北側の巻道の雪も消えているだろう。ここに雪が残る場合はピッケルが必要。

・ちょっとイヤらしいのは、車道を離れてから雪渓に至るまでの間の登山道の整備状況が完璧ではなくて体に触れる笹が多く、笹が濡れている場合は体がびしょ濡れになってしまうこと。だからと言って雨具を着用すると、ここの標高はまだ低く気温が高いので自分の汗で濡れてしまう。朝一番で「露払い」の役は避けたいが、大気の状態が不安定ということは雲が沸きやすいことを意味し、この夏は何度も体験しているように日の出後は急激にガスが上がって視界が無くなる可能性大と判断。濡れてもいいから日の出の時間帯に山頂に到着できるよう、深夜発とした。

・日曜夜に扇沢最下段の市営無料駐車場に入ったが既に8割は埋まっていて、しかも私と同様に車中泊の車が何台も。明日は月曜日で平日のハズだが。夜中に上がってくる車も何台もいた。ハイシーズンは平日でも無料駐車場の確保はヤバそうだ。下山時は有料駐車場にも車の列ができていたほど。

・標高差約1400mなので所要時間は4時間と推測し、5時山頂到着目指して1時に出発。さすがに平日だとこの時刻に出発する登山者は他におらず、扇沢を通過すると真っ暗な中を進む。最近は台風や連日の雷雨による雨で雨量が多く、登山道に水が流れていたり、普段は枯れている沢に水があったり、途中にある沢の源頭の水量が異常に多かったりと、どこも水が多かった。

・予想通りに雪渓に至るまでのなだらかな区間では濡れた笹で半ズボンはびしょ濡れに。この区間だけ刈り払ってくれるといいのだが。なお、濡れた衣類は雪渓に出てから乾いてくれた。

・まだ真っ暗な大沢小屋を通過、雪渓末端まで左岸の夏道を追っていく。今回は標高1850m付近で雪渓末端に至った。雪渓に乗るまでの沢沿いの道にはニッコウキスゲの群落あり。

・雪渓は固く締まっているので6本爪の軽アイゼン装着。この時期の雪渓は表面はスプーンカット状になっているのでアイゼン無しでも歩けるが、アイゼン無しでは確実に歩行速度が落ちる。全体的に白馬大雪渓よりは傾斜は緩いし落石は少ない。ただしライトの光が届く範囲は狭く、ルート判断がちと苦しい。谷の真ん中ではなくいつの間にか端に寄っていることが何度もあった。たまに雪渓に立ったポールに遭遇したが、ライトの光だけでは次のポールは判別できず、適当に登るしかなかった。

・天気はまだ良好で、満天の星空に東の空には月が明るい。稜線には針ノ木岳のシルエットが見えており、山頂も晴れているようで展望が期待できそう。

・まだ真っ暗なので雪渓から夏道に上がる場所が分かるか不安だったが、標高2270m付近の雪渓末端で右岸側に乗ればOKだった。雪渓上端では右岸側に夏道があるのは分かっていたが、真っ暗な中でもこれほど簡単に分かるとは思わなかった。間違ってヤマクボ沢に入りさえしなければOK。雪渓が大きく2つに分かれる場所で左に入るのがキモ。

・夏道に乗ってからは1か所だけ雪渓を横断して左岸に渡る場所があることを知っているが、ここでアイゼンが必要な状況かは不明だったが、現場はほとんど雪が消えてアイゼンは全く不要だった。その手前の標高2350m付近で最終水場の標識が登場。なお、この位置は雪解け状況で異なる。

・登山道が左岸に移ってからは砂礫の急斜面をジグザグに上がる。峠が近付くと高山植物が見られる様になる。ミヤマダイコンソウ、チングルマ、コイワカガミなどが中心。

・針ノ木峠に到着すると蓮華岳方面は縦走者と思われるライトの光が既に登っていたが、針ノ木岳方面には明かりは見えない。夜中は晴れていた空はいつの間にか曇り、蓮華岳は山頂付近は雲がかかり始めてしまった。これでは針ノ木岳もガスの中かなぁ。

・針ノ木峠〜針ノ木岳間がお花畑が点在する。今はチングルマが最盛期。アオノツガザクラ、コイワカガミ、ミヤマダイコンソウも多い。シナノキンバイの群落も見られた。

・雷鳥の鳴き声は聞こえたが姿は見えなかった。後から登ってきた登山者の話では雛が1羽だけ登山道に出ていたとのこと。

・濃いガスがかかり西寄りの冷たい風が吹きつける中、針ノ木岳山頂に到着。視界はゼロ。まあ、これも覚悟の上で登ってきたが4時間かけて登って視界ゼロはやっぱり残念。気温は+8℃で日差しが無いと寒いくらいで防寒着を着こんで1時間待ったが、ガスが晴れる気配はなかった。たぶん今日はこのままガスの中だろう。なお、この日に長野県を含む関東甲信は梅雨明けとなったが、長野北部は平野部を含めて雲が多い一日で、大町や長野市内では小雨も降ったくらいだった。

・休憩中に針ノ木岳山頂に上がってきた登山者は10人弱で、種池山荘方面へ縦走に向かった登山者は1名だけ。この天気では仕方ないだろう。まだ時刻は早いので登ってくるのは小屋宿泊者のみ。日帰りの私が山頂到着一番乗りが異常なことだが(笑)。

・ガスが晴れる気配は無いので1時間の休憩で下山。帰りは明るいので花の写真を撮影しながらゆっくりと下った。未だにネットで調べても種類が不明な花がいくつもある。花の検索に文字検索を使うのは明らかに限界があり、グーグルの画像検索サービスを使ってみたが、現状では精度が低すぎて全く使い物にならなかった。もしかしたら有名人の顔などは高精度で判別できるかも? ちなみに画像検索のやり方は、グーグルの検索画面右上の「画像」をクリックし、検索窓のカメラマークをクリックすると検索する画像のアップロードが可能になる。

・小屋に近付くと軽装の大パーティーが次々と登ってきた。小屋から下山開始すると日帰り登山者がポツポツと上がってきた。その後は小屋泊まりやテント泊装備の登山者とすれ違う。今日は月曜日だというのに50人くらいとすれ違ったと思う。稜線は相変わらずガスに覆われたまま。針ノ木峠から南の展望は、餓鬼岳、唐沢岳がかろうじて見える程度。爺ヶ岳もギリギリ雲の下だが白くかすんでいた。

・下山時は雪渓に乗る場所は登りで夏道に出た雪渓上端ではなく、右岸の夏道が雪渓に埋もれる場所とし、そこまで下ってみたら往路より標高差で約100m下だった。明るければこの取り付きは右岸を気にながら雪渓を登っていれば判別可能だろう。小さな目印はあるが、日ごとに雪渓が後退するため常設の目立つ目印は無い。

・明るくなると雪渓全体の様子が良く分かり、登りでライトに照らされる狭い範囲だけでルート判断に苦労したのとは大違い。雪渓上の要所にポールが立っていた。まあ、こんなものが無くても明るければ先が見えるので全く問題ないが。

・雪渓末端でアイゼンを脱いで夏道を下山。既に笹は乾いて濡れることはない。途中の沢で汗を洗い流した。

・扇沢のトロリーバスは今年からリチウムイオン電池搭載の電気自動車に変わったが、屋根には相変わらずパンタグラフが乗っており、今でもトローリーでの送電も可能ならしい。もちろん、走行中はパンタグラフは折り畳んだままだった。平日でも扇沢は大賑わいで、電気バスは出発時刻には1台だけでなく何台も発車していった。有料駐車場に入る車の列もできていた。

・無料駐車場は完全に満車。新たに車が入ってきても置く場所が無く、ぐるっと回って出ていっていた。

 

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